株主優待を株価下がってもクロス取引で大丈夫!

株主優待が欲しいけど、株価の値下がりで損をするのが嫌。
株を保有していると毎日の株価の変動でストレスがたまります。
都合よく株主優待を貰うにはどうしたらいいですか?

の質問に答えていきます。

クロス取引

クロス取引というのがあります。

クロス取引、つなぎ売りとも言われる取引方法です。
この方法を使うことによって、株価の下落などが起きても損をしないで株主優待をもらえることができます。

クロス取引では、現物の買いと信用取引の売りを使います。
現物の買いは、株価が下がると損をしますが、
信用取引の売りは株価が下がると利益がでます。

これを同時に行うことによって、株価が上がっても、下がっても利益と損失が相殺され得もしないけど損もしない状態になります。

優待の権利がもらえる権利確定日に、このクロス取引を行うと株価変更による損失のリスクがなく株主優待の権利がもらえます。

ただし、取引手数料や配当金受け払いなどのコストが掛かってきますが、取引前に損益シュミレーションをしておけば大丈夫。

優待を貰うためのクロス取引手順

それではクロス取引で株主優待をゲットするための手順を説明します。
手順としては下記になります。

  1. 株主優待が欲しい銘柄を選ぶ。
  2. 現物の株を買う。
    権利付き最終日の相場が開く前に成り行き注文をします。
  3. 信用取引で売る。
    権利付き最終日の相場が開く前に成り行き注文をします。
  4. 現物の株を売る。
    権利落ち日以降、相場が開く前に成り行き売りします。
  5. 信用取引の売りを決済。
    権利落ち日以降、相場が開く前に成り行き決済します。

必要なもの

クロス取引に必要なものを説明します。

  • 証券会社の口座
  • お金

株を取引する為に証券会社の口座が必要になります。
クロス取引では優待品よりも手数料の方が高いと損をしてしまうので、手数料の安いネット証券を使いましょう。
おすすめネット証券

  1. SBI証券
  2. 楽天証券
  3. 松井証券

このネット証券の手数料が安いのでクロス取引にはおすすめの証券会社です。

信用取引を行う場合、ある程度の最低保証金を口座に入れなくてはいけません。

SBI証券、楽天証券、松井証券では30万円以上の保証金が必要です。

それに加え、現物の株を買う資金が必要になります。

コストについて

取引を行うと手数料等のコストがかかってきます。

  • 売買手数料
  • 信用取引の貸株料
  • 逆日歩(制度信用取引の場合)
  • 配当金等の受け払い

1、売買手数料

現物取引、信用取引で買ったり売ったりした時に証券会社に払う手数料になります。

人気のネット証券であれば手数料は安値圏にあるので、心配はありませんが自分の証券会社の手数料を確認しておきましょう。

売買手数料は松井証券では10万までは無料となっています。

2、信用取引の貸株料

信用取引の貸株料は年に2、3%が相場です。

3、逆日歩(制度信用取引の場合)

制度信用取引の場合 売りが集中すると逆日歩というのが発生し手数料が課せられる場合あります。

逆日歩は発生した場合思わぬコストを支払うことになりますので、逆日歩の手数料が発生しない

一般信用取引か無期限信用取引を選びましょう。

ただし、手数料は若干高い傾向にあり、また取引できる銘柄も限られます。

4、配当金等の受け払い

現物株では配当金がもらえますが、信用取引では逆に払うことになります。

現物では配当金に対して税金をはらいますので、その分がコストになります。

シュミレーション

それでは、利益とコストをシュミレーションしてみましょう。

一番計算しやすく、コストも優れている、松井証券を元に計算します。


株価1,200円
株数 100株
配当金 20円
信用取引の貸株料 2.0%
優待品の金額 3,000円

1、売買手数料

松井証券の手数料は下記です。

現物の購入金額
1,200円×株数100株=120,000円

信用取引金額
1,200円×株数100株=120,000円

合計 240,000円

表から30万円以下の300円になります。

消費税を付加して
300円×1.08(消費税)=324円

売買手数料のコストは324円です。

2、信用取引の貸株料

松井証券の貸株料は下記

権利落ち日までの日数を、二日としたときの貸株料

120,000円×0.02(2%)÷365×2=13円

貸株料金によるコストは13円です。

3、配当金等の受け払い

現物からの配当金額
20円×100株×0.79685(税金分)=1,593円(受取)

信用取引での配当金支払い
20円×100株=2,000円(支払)

2,000円-1,593円=407円(支払)

配当金の受け払いによるコストは407円です。

4、かかったコストまとめ

売買手数料   324円
信用取引の貸株料 13円
配当金等の受け払い 407円
合計        744円

最終的な利益
3,000円(優待品)-744円(コスト)=2,256円

利益 2,256円

今回のシュミレーションでの利益は2,256円となりました。

資金効率は1.41%です。

計算式
2,256円÷(120,000円+40,000円(信用は1/3))×100=1.41%

注意点

1、保有期間が定められた株主優待がある。

一年や二年を保有しえ株主優待をもらえる銘柄があります。

保有期間を条件にしている銘柄があるので、確認しましょう。

2、本当に優待品に価値があるかを確認しましょう。

優待品の説明で「2,000分の自社製品」などの表記を見ますが、近くのお店で買うともっと安く買えてしまう場合があります。

実際のよりも価値がない優待品もあるので、確認して優待品をゲットしましょう。

3、二つの口座で売買手数料が安くなる。

松井証券とSBI証券では10万円までの約定金額は手数料が0円です。

10万円以下の株であれば、二つの口座で現物買いと信用売りを行えば売買手数料が0円です。

12万円の株で二つの口座で売買すると逆にコストが掛かってしまうので、そこは臨機応変な対応が必要です。

信用売りは松井証券が有利なのでおすすめします。